ぐっすり眠っている子供が突然泣き叫んだり、パニックを起こしている・・・。
普通の夜泣きじゃないな?と思っているパパ、ママ。
もしかすると、3歳~7歳の子供に多く見られる夜驚症という睡眠障害かも知れません。
夜驚症の特徴や原因、パパ、ママの対応などについてまとめてみました。
夜驚症と夜泣きの違いは?
夜泣きは、「お腹が空いた、おむつが濡れた、寒い、暑い」といった生理的な理由と関係なく泣くことです。生後3ヶ月~2歳ごろの子供によく見られます。
この時期の子供の睡眠サイクルは不安定なので、睡眠が浅くなりやすくなり、眠りから覚醒しやすい上に不安や興奮を上手くコントロールできないため、夜目覚めたときに夜泣きが起こるのです。夜泣きは、パパ、ママの抱っこや声掛けでしだいに落ち着いてまた眠ります。
一方、夜驚症はただ泣くのではなく、突然泣き叫んだり、恐怖に満ちた顔で泣き続けるのが特徴です。
夜泣きと違って、夜驚症の子供は脳の一部だけが起きている状態で、ほかは眠っている状態なので、こちらが声をかけても反応はありませんし、翌朝本人に聞いても覚えていないケースがほとんどです。
泣き叫んでいる最中の子供の脳の中は、「大脳辺縁系」という感情や情緒をつかさどる部分が活発に動いていると言われています。つまり、睡眠途中で「怖い!嫌だ!」という感情が大爆発しているんです。
症状は5~10分ほどだと言われています。
夜驚症の原因は?
パニックを起こす興奮の原因と言われている多くのものが心理的なものです。
・日中のストレス
・緊張・不安
・刺激過多
・恐怖体験
例えば、「怖いテレビや本を読んだ・発表会など緊張することがある」といったことでも夜驚症が発症することがあります。
逆に遊園地や旅行などと行った楽しい出来ことであっても強い興奮が与えられたということで夜驚症のきっかけになります。
他の原因として、疲れているときや熱があるときと言った身体的の原因の場合もあります。
夜驚症を起こさせないためにはどうすればいい?
夜驚症は子供の成長とともに解決しますので、どっしりとした気持ちで対応することが大切です。
中でも大切なことは、子供の睡眠サイクルを知り、ゆっくりと眠れる方法を親が知ることが大事なのです。
1・決まった時間にお布団に入り寝る
2・寝る直前までのスマホやテレビは控えて睡眠ホルモンを活性化させる
3・入眠儀式を作る
特に、3番目の入眠儀式はぐっすり眠るための過程をスムーズにしてくれるので、決まった段取りを毎日行うことで、子供の気持ちを落ち着かせるのです。
さらに、夜驚症が発症する事が多いのは、眠りについてから3時間後に起きやすいと言われています。これを知っていれば、親も落ち着いて対応できるかも知れません。
まとめ
「夜驚症が発達障害を引き起こすのではないか・・・」と心配なさっている親御さんもいるかもしれませんが、それは全く関係ありません。
夜驚症の多くは、睡眠から覚醒までの脳の働きが発達途中のためと言われているので、成長とともに症状は落ち着き、特別な治療を必要としません。
子供がパニックを起こしても、無理に起こしたり押さえつけたり止めたりせず、危険がないように見守ることが大切です。
あまりにも夜驚症が激しく、親子の睡眠や健康に支障をきたしている場合は、一度小児科や睡眠外来に相談をしたほうが良いかも知れませんね。
一度みてもらうだけでも、不安が軽減できたり、対処法を教わったりして気持ちが楽になるかも知れません。
夜驚症もいつかは落ち着きます。
パパ、ママにできることは夜驚症の仕組みを知り落ち着いて子供を見守ってあげることです。