逃亡先のレバノンでゴーン被告は何を語ったのか?

2018年11月に金融商品取引法違反の容疑で逮捕され、海外渡航の禁止条件付きで保釈中だった日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告。

そんな中、裁判所の許可を得ず海外逃亡したのです。これは異例中の異例と言えます。
世界的に衝撃を与えたゴーン氏は会見で何を語ったのでしょうか。

やる気満々で臨んだ正義のための会見

「自分は倒産しかけた日産を救い三菱も救った。それなのに無罪の罪で陥られて無期限で独房に入らされ、保釈も却下され人権と尊厳を奪われた。」

さらに、1日8時間以上の尋問があり、「告白すればすぐに終わる」と何回も言われ、告白しなければ追求し続けると脅迫された。

罪を認めない場合は勾留を続け、長時間の取り調べを弁護人立ち会いなく行い、家族との面会も認めず、精神的にも肉体的にも追い込んで自白させるやり方は「人質司法」と言われてきました。

日本で問題になっている長期間勾留

多くの国では、起訴されたら被告は保釈されます。

しかしゴーン氏は勾留され続けました。それはなぜか?被告が容疑を否認している場合、証拠隠滅と逃亡の恐れがあるとされているからです。日本は、米国やその他先進国と違って取り調べに弁護士の立会いが認められていません。これは異例と言えるでしょう。

この事実を世界に伝えたかったゴーン氏は、会見でも日本の司法に対して批判的な考えがあるフランス、レバノン、アメリカ、イギリスを始めとする海外メディアの報道陣には笑顔を振りまくが、日本メディアには笑顔はなく、「事実を分析して報じられない人たちは私にとってはプラスにならない」と答えた。

まとめ

「愛するキャロルに会いたかったんだ・・・」

日本の司法批判を繰り返し、頻繁にキャロル夫人への愛情を口にしていた。ゴーン氏の会見は日産を復活させたプレゼンを見ているかのように生き生きし、自信が漲っていた。

今後の日本との戦いに不安や怖れなど感じていないようだった。それはキャロル夫人も同じ気持ちだったのでしょう。

キャロル夫人は会見終了後、

「日本の司法は残酷よ・・・。」

と一言だけ答えた。二人はこのままどうなるのかは誰にもわからない・・・。